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関連銘柄の調べ方3選——ニュースから波及先まで辿る方法

※本記事は2026年4月時点の情報に基づいています。

著者: かぶてぃー|公開: 2026年4月10日|更新: 2026年4月10日
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「このニュース、関連銘柄はどこだろう」

そう思っても、実際にはいつもの銘柄しか浮かばないことが多い。

関連銘柄の調べ方は、大きく3つある。テーマ株一覧で広く当たりをつける方法、有価証券報告書で取引先を辿る方法、ニュースを起点にAIで波及先を連想する方法だ。この記事では、それぞれの使いどころと限界を整理する。

なお、筆者はChainvestの開発者であり、方法3で紹介するツールの作成者でもある。その前提で読んでほしい。

関連銘柄には「直接関連」と「波及先」の2種類がある

関連銘柄と一口に言っても、2つの種類がある。

ひとつは直接関連。同業他社、競合、主要取引先など、ニュースの当事者と直接つながっている企業だ。半導体規制のニュースなら、半導体メーカーや製造装置メーカーがここに入る。

もうひとつは波及先(間接関連)だ。半導体規制→製造装置需要の増加→冷却システムメーカー→データセンター向け電力、という連鎖の先にいる企業がこれにあたる。

直接関連は気づきやすい一方で、見落としやすいのはその先の波及先だ。関連銘柄を調べるときは、直接関連だけでなく、2手先・3手先まで因果を伸ばして考えると候補が広がる。

方法1——テーマ株一覧から探す

株探みんかぶのテーマ株機能を使う方法だ。「半導体」「AI」「防衛」など、ニュースに関連するテーマを検索すると、そのテーマに分類された銘柄一覧が表示される。

操作は簡単で、ニュースが出てすぐに使える。銘柄数が多いテーマであれば、自分では思いつかなかった企業に気づくこともある。

限界:なぜその銘柄が関連するのか、因果が見えない。フラットなリストとして並んでいるだけなので、「この企業がなぜこのニュースで動くのか」は自分で考える必要がある。テーマに分類されていない波及先の企業は、そもそも表示されない。

方法2——有価証券報告書から取引先を辿る

企業のIRページや有価証券報告書(EDINETで取得可能)には、主要取引先・仕入先・販売先が記載されている。ニュースの当事者企業の報告書を読み、川上・川下の企業を自分で辿っていく方法だ。

情報の一次ソースに当たれるため、精度は高い。「この企業の売上の40%がA社向け」という具体的な数字まで確認できる。

読む際は主要販売先・主要仕入先・事業等のリスクの3か所に絞ると負担を抑えやすい。

限界:時間がかかる。有価証券報告書は分量が多く、ニュース速報には間に合わない。じっくり調べたい銘柄に対して事前に読み込んでおく使い方が現実的だ。時間はかかるが、関連銘柄の裏取りとしては最も信頼できる方法だ。

方法3——ニュース起点でAIに連想させる

ニュースのテキストをAIに入力し、波及先を連想させる方法だ。Chainvestを使った場合、操作は3ステップで完了する。

ステップ1:ニュースを入力する

Chainvestのニュース入力画面。テキストボックスにニュースを入力するだけで連想チェーンが生成される

自然な言葉でそのまま入力する。「米中半導体規制の追加強化」「日銀利上げ決定」「ホルムズ海峡封鎖リスク」——形式は問わない。

ステップ2:シナリオを選んで連想チェーンを見る

Chainvestの連想チェーン表示画面。シナリオを選ぶと1手先から3手先まで波及経路が可視化される

AIが複数のシナリオを提示する。シナリオを選ぶと、そのシナリオに沿った連想チェーンが可視化される。1手先から3手先まで順番に表示される。

ステップ3:波及先の企業が出てくる

Chainvestの恩恵・打撃企業表示画面。連想チェーンの末尾に具体的な企業名が表示される

連想チェーンの末尾に、恩恵を受ける企業と打撃を受ける企業が具体的に表示される。

この方法の強みは波及先まで出てくる点だ。方法1では見えなかった2手先・3手先の企業が候補として上がってくる。

限界:AIの連想は仮説にすぎない。因果として正しいこともあれば、的外れなこともある。あくまで「調べる出発点」として使い、最終的な判断は自分でする必要がある。また、筆者はこのツールの開発者であることを再度明記しておく。

ニュースの型ごとの使い分け

3つの方法はニュースの型によって相性が変わる。

ニュースの型まず使う方法裏取りに使う方法補足
規制・政策方法3方法2因果が2手先まで伸びやすい。実需との接続は有報で確認
地政学方法1・方法3方法2連想は広がるがシナリオ分岐が多い。絞り込みに有報が有効
個社決算方法1方法2直接関連は見つけやすいが波及先は限定的になりやすい
原材料価格方法3方法2川上・川下に波及しやすい。コスト構造の確認が必要

実例——ホルムズ海峡をめぐる緊張で試した

2026年4月上旬、トランプ大統領はイランに対しホルムズ海峡の再開を迫り、期限を区切った強硬姿勢を示した(Alabama Public Radio, 2026年4月6日)。このニュースをChainvestに入力した。

多くの人が最初に思い浮かべるのは海運株や石油株だろう。それは自然な連想だ。ただ、Chainvestが出した連想の末尾には別の企業が並んでいた。

連想チェーン(悪化シナリオ)

海上輸送への不安が続く→企業の在庫積み増しと保管先の分散需要が高まる→国内物流施設の引き合いが強まる→物流施設「DPL」ブランドを展開する大和ハウス工業(1925)の稼働率・賃料に追い風。

海運でも石油でもなく、不動産が出てきた。これが波及先、2手先の発見だ。

ただしこの仮説が外れる理由もある。有事のリスクオフ局面では不動産株全体が売られる可能性がある。AIの連想が正しいかどうかは、株価と照らし合わせて検証する必要がある。

この実験の詳細な記録はこちらで全公開している。

実験ファンド#1 全記録を読む(note)→

まとめ

関連銘柄を調べる方法は1つではない。まず広く当たりをつけるならテーマ株一覧、精度を上げるなら有価証券報告書、2手先・3手先まで広げるならAI連想という使い分けができる。

最初は1本のニュースを3つの方法で見比べると、それぞれの違いがはっきりする。

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記事制作者

かぶてぃー プロフィール写真

かぶてぃー(Chainvest編集部)

マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始

ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。

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