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著者: かぶてぃー|公開: 2026年9月22日|更新: 2026年9月22日

抹茶ブーム関連銘柄への恩恵と伊藤園・味の素が抱える株価リスク

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農林水産省の調査によると、海外への粉末茶の輸出額は6年間で約7倍に増加しています。帝国データバンクが2026年3月6日に発表したレポートによると、2025年の製茶業の廃業件数は累計13件と前年(8件)を上回り過去最多を更新し、倒産を含めると年間14業者が市場から退場しました。同レポートでは、製茶業約300社の2024年度損益動向において「減益」「赤字」を合わせた業績悪化の割合が半数超を占め、収益力の二極化が鮮明になっていることも示されています。八女市の2025年の外国人旅行者滞在数は前年比2.36倍となり、九州1位・全国4位を記録しています。

抹茶ブームで粉末茶の輸出急増が続き、てん茶加工向け乾燥・粉体処理機器を手がけるゼネラルパッカー(6267)への設備投資需要が高まる一方、原料茶葉の高騰と供給シフトに直面する伊藤園(2593)はコスト構造の悪化リスクを抱えています。

Chainvestでは、このニュースをAIに連想させ、以下の前提・セクター・波及経路を導き出しました。

このニュースの前提

抹茶ブームに乗って、給袋業界への影響。 特に6267のゼネラルパッカーの影響

直接影響を受けるセクター

食品・消費財・小売

AIが連想した波及の流れ

  1. 1
    抹茶ブーム加速

    粉末茶輸出6年で7倍増加、海外需要急増

  2. 2
    てん茶生産シフト

    八女市で前年比5割増、リーフ茶1割減少

  3. 3
    リーフ茶供給逼迫

    抹茶向け転換で原材料確保難・価格上昇

  4. 4
    製茶機械需要増

    てん茶加工用乾燥・粉砕装置の導入需要

  5. 5
    素材・化学代替化

    高機能乾燥剤・粉体処理化学品の需要拡大

  6. 6
    検査・計測装置需要

    粉末品質管理で粒度・湿度センサ導入加速

  7. 7
    食品機械・産業用電子部品波及

    加工装置導入で関連電子部品・制御機器需要増

抹茶輸出急増が国内生産構造を変える—リーフ茶高騰の背景

帝国データバンク 2026年3月6日によると、農林水産省の調査では粉末茶の輸出額が6年で約7倍に増加しており、八女市(福岡県)では2025年のてん茶生産量が前年比5割増を記録する一方でリーフ茶(煎茶)の供給量は1割減少しています。飲料メーカー各社が抹茶商品を相次いで投入していることも、食品産業新聞社が2026年3月14日に報じており、原料需要の集中が一層加速しています。大手飲料メーカーによる大量買い付けが茶葉価格を急騰させ、帝国データバンクが2025年8月5日に指摘したように、経営面に悪影響を及ぼすケースが広がっています。

この構造が、伊藤園(2593)と味の素(2802)に直撃します。伊藤園は2024年5〜7月期に原材料などのコスト増で純利益が前年同期比35%減の44億円となっており(日本経済新聞 2024年9月2日)、直近2期の営業利益は減益に転じています。リーフ茶の原料調達コストが上昇すれば、主力の緑茶飲料のコスト構造がさらに悪化します。抹茶原料を使用した食品・調味料を展開する味の素(2802)や、菓子製造でコスト負担が増す森永乳業(2264)・ブルボン(2208)も原材料費の上昇リスクを共有しています。ブルボンは2025年4〜9月期の純利益が前年同期比34%減の11億円と日本経済新聞が2025年10月31日に報じており、抹茶原料の調達コスト上昇が加わればさらに圧力が強まります。

抹茶関連銘柄—製茶機械・粉体処理で恩恵を受ける企業群

てん茶の生産シフトが進む現場では、乾燥・粉砕・充填の各工程で新たな機械投資が生じます。なぜなら碾茶(てん茶)は煎茶とは製法が異なり、専用の乾燥装置と石臼型粉砕機、そして粉末品質を維持するための密封充填ラインが不可欠という製造構造があるからです。給袋・包装機械を主力とするゼネラルパッカー(6267)は、粉末食品向け充填・包装ラインで実績を持ち、てん茶加工設備の更新・増設需要が直結します。粉末品質の管理には粒度センサや湿度センサの導入も加速しており、赤外線センサを手がける日本セラミック(6929)が計測装置需要の取り込みを狙える位置にあります。

包装材料の側面では、GRAPHIC PACKAGING HOLDING CO(GPK)が抹茶製品向けの機能性紙パッケージで市場シェアを持ち、海外向け抹茶製品の輸出拡大に伴い需要が増す構造があります。多摩川ホールディングス(6838)は電子部品・制御機器を手がけており、製茶設備の電子化・自動化需要の受け皿になります。

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見落とされやすい恩恵先—飲食チェーンと油脂素材の動き

抹茶ブームを直接消費に転換している代表格が日本マクドナルドホールディングス(2702)です。抹茶フレーバーのシーズナル商品は毎年の定番となっており、ブームが長期化するほど季節需要の底上げが続きます。一方、抹茶スイーツの製造工程では植物性油脂が乳化剤として不可欠で、J-オイルミルズ(2613)のスペシャリティフード事業がその供給を担っています。同社の2025年12月期売上高は171,130百万円(前年比96.8%)とBuffett Codeが示す財務データでは減収基調ですが、高付加価値油脂の需要が抹茶スイーツ市場の拡大で補完されるという構造があります。Monster Beverage Corp(MNST)は抹茶フレーバーのエナジードリンクを展開していますが、日本のリーフ茶離れによる原料確保競争が激化すれば、調達コストの上昇が収益を圧迫するリスクを抱えます。食品新聞が2026年5月2日に報じたように、2024年には一番茶に買い手がつかない事態が生じており、茶葉市場の需給の歪みは恩恵と打撃の双方を同時に生み出しています。

恩恵を受ける可能性がある企業

直接影響を受ける企業

J-オイルミルズ2613

根拠抹茶スイーツ・抹茶飲料の製造工程では植物性油脂が乳化剤として不可欠であり、J-オイルミルズのスペシャリティフード事業がその供給を担います。同社売上高の約9%を占めるスペシャリティフード事業は高付加価値油脂に特化しており、抹茶スイーツ市場の拡大が同セグメントの需要を直接押し上げます。2025年12月期の全社売上高は減収基調(前年比96.8%)ですが、高粗利の特殊油脂需要が抹茶市場の成長で補完され、セグメント利益率の改善が進みます。
経路抹茶スイーツ市場の拡大(飲料・菓子メーカーの抹茶商品投入加速)乳化剤・特殊油脂需要の増加(スペシャリティフード事業への直接波及)高付加価値セグメントの売上・利益率改善(全社収益の底上げ)

日本マクドナルドホールディングス2702

根拠日本マクドナルドホールディングスは抹茶フレーバーのシーズナル商品を毎年の定番として投入しており、抹茶ブームの長期化が季節需要の底上げに直結します。世界的な抹茶人気を背景に飲料・食品メーカー各社が抹茶商品を相次いで投入している中、マクドナルドの抹茶商品は消費者の抹茶リテラシー向上と相乗効果を生み、客数・客単価の両面でプラスに働きます。国内約3,000店舗の規模を持つ同社がシーズナル需要を取り込むことで、抹茶商品期間中の既存店売上高が押し上げられます。
経路抹茶ブームの長期化(消費者の抹茶嗜好の定着)抹茶シーズナル商品の需要底上げ(全国約3,000店舗での販売機会増加)既存店売上高の改善(客数・客単価の双方に好影響)

多摩川ホールディングス6838

根拠多摩川ホールディングスは電子部品・制御機器を手がけており、製茶設備の電子化・自動化需要の受け皿になります。てん茶生産へのシフトに伴い乾燥装置・石臼型粉砕機・密封充填ラインの新規導入・更新投資が製茶現場で加速しており、それら設備の制御・駆動を担う電子部品の調達需要が増加します。八女市だけでもてん茶生産量が前年比5割増を記録しており、全国規模での設備投資拡大が同社製品の受注を押し上げます。
経路てん茶生産シフトの加速(全国の製茶農家・加工業者での設備更新)製茶設備の電子化・自動化投資増加(乾燥・粉砕・充填ラインの制御機器需要)多摩川HDの電子部品・制御機器受注拡大(製茶向け産業機械市場への波及)

意外な波及(連想チェーン2手目以降)

意外な波及

GRAPHIC PACKAGING HOLDING COGPK

根拠Graphic Packaging Holding Coは機能性紙パッケージで高いニッチシェアを持ち、抹茶製品向けの防湿・遮光機能を備えた紙系パッケージの供給で市場に食い込んでいます。粉末茶の輸出額が6年で約7倍に拡大する中、海外向け抹茶製品の輸出増が機能性パッケージの需要を直接拡大させます。抹茶粉末は湿気・光・酸化に敏感であるため品質保持に高機能包材が不可欠であり、同社の紙パッケージ技術が採用される工程が増加します。
経路粉末茶輸出の急拡大(6年で約7倍、海外向け抹茶製品の出荷増)防湿・遮光機能性紙パッケージの需要増加(品質保持要件の厳格化)同社の機能性紙パッケージ売上拡大(ニッチシェアの活用による受注増)
意外な波及

日本セラミック6929

根拠日本セラミックは赤外線センサを中核とする計測デバイスメーカーであり、粉末品質管理に不可欠な粒度センサ・湿度センサの分野でニッチシェアを持ちます。抹茶(碾茶)の粉末化工程では粒度と含水率の精密管理が品質基準を左右するため、生産量増加に連動してセンサ導入台数が増加します。てん茶生産量が前年比5割増となる中、製茶加工ライン1ライン当たり複数台のセンサが必要となり、設備増設に比例した計測装置需要が同社の売上を押し上げます。
経路てん茶・抹茶の生産量急増(八女市で前年比5割増、全国規模で拡大)粉末品質管理センサの導入加速(粒度・湿度センサの新規・更新需要増)日本セラミックの赤外線センサ売上拡大(製茶加工ライン増設に連動した複数台導入)

打撃を受ける可能性がある企業

伊藤園2593

根拠伊藤園は国内最大の緑茶飲料メーカーとして大量のリーフ茶原料を調達しており、原料調達コストの上昇が収益を直撃します。2024年5〜7月期にはペットボトル容器・原材料価格の上昇が重なり純利益が前年同期比35%減の44億円となり、直近2期で営業利益は減益に転じています(減益率-8.20%)。碾茶へのシフトでリーフ茶供給量が1割減少する構造が固定化すれば、原料調達コストがさらに上昇し、主力の緑茶飲料ラインのコスト構造が一層悪化します。
経路リーフ茶供給量の減少(煎茶から碾茶へのシフトで1割減)原料調達コストの上昇(茶葉価格急騰が主力飲料の製造原価を押し上げ)営業利益の追加減益(直近減益基調に原料高が重なり収益圧力が増大)

味の素2802

根拠味の素は抹茶原料を使用した食品・調味料を展開しており、抹茶原料の価格急騰が製品製造コストを直接引き上げます。粉末茶の輸出額が6年で7倍に膨らみ、大手飲料メーカーの大量買い付けが茶葉価格を急騰させている状況下では、食品向け抹茶原料の調達コストも同様に上昇します。加工食品・調味料セグメントでの抹茶関連製品は付加価値商品として位置づけられているため、原料高をそのまま価格転嫁することが難しく、利益率の圧縮が生じます。
経路抹茶原料の需要集中(飲料・食品メーカーの相次ぐ商品投入による茶葉争奪)食品・調味料向け抹茶原料の調達コスト上昇(価格急騰の波及)抹茶関連製品の利益率低下(価格転嫁困難による原料高の利益圧縮)

ブルボン2208

根拠ブルボンは抹茶フレーバーの菓子を多数展開しており、抹茶原料の調達コスト上昇が製造原価を押し上げます。2025年4〜9月期にはカカオ豆価格の高騰が主因で純利益が前年同期比34%減の11億円に落ち込んでおり、ここに抹茶原料コストの上昇が加わると複数原料の同時高騰による追加的なコスト圧力が生じます。製茶業者の廃業が2025年に過去最多の13件を記録し原料供給が細る中、菓子メーカーとしての調達交渉力は大手飲料メーカーと比較して低く、コスト負担がより重くのしかかります。
経路抹茶原料価格の急騰(大手飲料メーカーの大量買い付けによる茶葉市場の需給ひっ迫)菓子製造コストの上昇(カカオ高に続く複数原料同時高騰)純利益のさらなる圧迫(価格転嫁余地が限定的な菓子市場での利益率低下)

森永乳業2264

根拠森永乳業は抹茶フレーバーのアイスクリーム・乳製品を展開しており、抹茶原料の価格急騰が製品製造コストに直接影響します。碾茶へのシフトでリーフ茶の供給量が減少する一方、飲料・食品・菓子メーカーが抹茶原料を争奪する構造が固定化し、乳製品向け抹茶原料の安定調達が困難になります。製茶業者の廃業が過去最多を更新している中、原料サプライチェーンの縮小が調達先の選択肢を狭め、調達単価の上昇が製造原価を押し上げます。
経路抹茶原料の需給ひっ迫(製茶業者廃業増加と飲料メーカーによる大量買い付けの同時進行)乳製品向け抹茶原料の調達コスト上昇(安定調達先の縮小と単価上昇)抹茶フレーバー製品の製造原価増加(利益率の悪化)

Monster Beverage CorpMNST

根拠Monster Beverage Corpは抹茶フレーバーのエナジードリンクを展開しており、日本産抹茶原料の調達コスト上昇が製品コスト構造に影響を与えます。粉末茶の輸出額が6年で約7倍に増加し、世界的な抹茶原料の争奪戦が激化する中、海外バイヤーとしての同社は国内大手飲料メーカーとの調達競合にさらされます。2024年には一番茶に買い手がつかない事態が生じた一方で2025年は高値取引となるなど市場の需給変動が激しく、グローバルな調達戦略において価格リスクが高まります。
経路日本産抹茶原料の国際的需要急増(輸出額6年で7倍、海外需要の爆発的拡大)抹茶フレーバー製品向け原料の調達コスト上昇(国内大手との争奪競合と価格高騰)エナジードリンクの製造原価増加(コスト転嫁が困難な競合市場での利益率低下)
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かぶてぃー(Chainvest編集部)

マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始

ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。

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