原発建て替え2040年代に最大5基─三菱重工業・鹿島建設など関連銘柄への影響
経済産業省は2026年6月4日、廃炉を決めた原子力発電所の建て替えについて、2040年代までに最大5基とする目標案をまとめた(共同通信 2026年6月4日)。設備容量は最大550万キロワットで、既存原発のおよそ2割に相当し、日本経済新聞 2026年6月4日が報じた。経産省は同年6月5日の総合資源エネルギー調査会小委員会で目標案を示し、7月中にも関係閣僚会議で正式決定する予定で、東電福島第1原発事故後に政府が具体的な数値目標を設けるのは初となる(朝日新聞 2026年6月4日)。建て替え候補として関西電力美浜原発(福井県)や九州電力川内原発(鹿児島県)が挙がっており、2050年代には最大14基程度まで拡大する方向性も示されている。
経産省が原発建て替えで2040年代に最大5基・550万kWの数値目標を示したことで、革新軽水炉「SRZ-1200」の開発を進める三菱重工業(7011)への恩恵が見込まれる一方、既設火力・LNG調達に依存する出光興産(5019)は電力需要構造の変化によるコスト競争力低下リスクを抱えます。
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このニュースの前提
2040年代に最大5基の建て替えが進行し、既存設備の更新サイクルが緩やかに進む
直接影響を受けるセクター
エネルギー・電力AIが連想した波及の流れ
- 1原発建て替え政策決定
2040年代に最大5基、550万kW建設目標設定
- 2建設・改修工事需要増加
原発建設・既設更新で大型プロジェクト発生
- 3建設資材・鋼材需要拡大
建設工事量増加に伴う素材投入量増加
- 4原子炉・制御棒・高温配管材料需要
耐圧容器・特殊合金・ウラン関連素材必要
- 5建設機械・重機稼働率向上
大型原発建設プロジェクトで建設機械フル稼働
- 6電力網インフラ整備・送配電設備更新
原発立地地域の周辺インフラ強化必要
- 7技術人材・労働力需要増加
高度技術者・建設労働者の採用圧力
原発建て替え政策決定で2040年代に変わる電力インフラの構造
経済産業省が2040年代までに最大5基・550万kWという初の数値目標を設けたことで、原子力産業への投資・人材育成に向けた「旗立て」が明確になりました(共同通信 2026年6月4日)。政府の第7次エネルギー基本計画(2025年2月改定)では原発比率を2040年度に2割とする目標が掲げられており、今回の建て替え目標はその実行フェーズに入ることを意味します。
東京電力ホールディングス(9501)にとっては、柏崎刈羽原子力発電所6号機が2026年4月に約14年ぶりの営業運転を再開したばかりで(東京電力HD 2026年4月16日)、廃炉資産の建て替え転換が財務改善の長期シナリオと重なります。一方、建て替え候補に挙がる関西電力美浜原発を抱える関西電力(9503)は既設炉の定期検査増加で2026年3月期の純利益が前期比30%超の減少となっており(日本経済新聞 2025年4月30日)、廃炉・建て替えへの移行コスト負担が短中期の業績を圧迫する構造があります。中国電力(9504)も島根2号機再稼働の増益効果が市場競争の激化に吸収されており(日本経済新聞 2025年4月30日)、建て替えコストをどの電力会社が先に引き受けるかで株価水準に差が出ます。
原発新設・恩恵株としての三菱重工業・鹿島建設・日本製鋼所の動き
建設工事の担い手として鹿島建設(1812)は原発土木・建屋工事の実績を持つ最有力候補のひとつです。原発1基あたりの建設費は数千億円規模に達するため、2040年代にかけて大型工事が断続的に発注される構造があります。鹿島建設は2026年2月に2026年3月期第3四半期決算を発表しており(鹿島建設IR)、今後の原子力関連受注動向が同社の中期業績に直結します。
三菱重工業(7011)は次世代革新軽水炉「SRZ-1200」の開発を進めており、調達可能と判断した約150品目を対象に200社超のサプライヤーと協議を続けています(日本経済新聞 2024年8月、三菱重工業公式)。原子炉圧力容器の大型鍛造品を製造できる国内唯一のメーカーである日本製鋼所(5631)は、建て替え需要が具体化するほど代替不能な供給ポジションが強化されます。
原発回帰で見落とされやすい精密部品・電力株への影響
原発建て替えの影響が及ぶ意外な領域として、原子炉制御系に使われる高精度の電磁鋼板・精密打ち抜き部品があります。三井ハイテック(6966)は電動車向けモーターコアで知られますが、精密金属加工のコア技術は原子力プラントの電気機器向け部品にも応用が利く構造があります。建て替え規模が拡大するほど、こうしたニッチ技術を持つメーカーへの需要が波及します。
化石燃料側の影響も看過できません。原発比率2割という政策目標が達成に近づくほど、LNGや石炭火力の稼働余地は構造的に縮小します。出光興産(5019)や伊藤忠商事(8001)が手がける燃料油・LNG調達ビジネスは、電力会社の発電ミックスが変化するたびに需要の天井が下がる圧力を受けます。数値目標の明示は、エネルギー転換のタイムラインを企業が財務計画に織り込む根拠として機能し始めています。
恩恵を受ける可能性がある企業
直接影響を受ける企業
東京電力ホールディングス(9501)
三菱重工業(7011)
鹿島建設(1812)
日本製鋼所(5631)
意外な波及(連想チェーン2手目以降)
三井ハイテック(6966)
打撃を受ける可能性がある企業
中国電力(9504)
関西電力(9503)
出光興産(5019)
伊藤忠商事(8001)
Chainvest
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記事制作者

かぶてぃー(Chainvest編集部)
マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始
ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。
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