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著者: かぶてぃー|公開: 2026年5月3日|更新: 2026年5月3日

ソフトバンクのレアメタル不要蓄電池参入で動くデータセンター関連銘柄

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ソフトバンクは2026年5月3日付の日本経済新聞が報じたとおり、レアメタルを使わない蓄電池の実用化に乗り出し、韓国新興企業と組んで2027年度にも大阪府で生産を開始する計画を進めています。生産拠点は大阪府堺市のシャープ旧液晶パネル工場の関連敷地で、ビジネス+IT(2026年4月25日)によると、ソフトバンクは同地を約1,000億円で取得しAIデータセンターへの転換を進めており、その一部を数ギガワット時クラスの電池生産ラインに再整備する方針です。自社データセンターでの運用確立後は国内他企業への外部供給も計画しており、投資規模などの詳細は2026年5月に予定されている同社の次期5カ年事業計画の発表に合わせて公表されるとされています。

ソフトバンクのレアメタルフリー蓄電池参入でデータセンター向け電力インフラ設備を手がけるダイキン工業(6367)への恩恵が見込まれる一方、コバルト・リチウム系電池を主力とするパナソニック ホールディングス(6752)は既存電池事業の競合激化リスクを抱えます。

Chainvestでは、このニュースをAIに連想させ、以下の前提・セクター・波及経路を導き出しました。

このニュースの前提

もし予定通り2027年度に生産が始まり段階的に供給が拡大した場合、国内データセンター向けの安定供給が進みつつ中国依存は緩和される。

直接影響を受けるセクター

半導体・電子部品

AIが連想した波及の流れ

  1. 1
    レアメタル脱依存化

    ソフトバンクが亜鉛ハロゲン化物電池でレアメタル非使用を実現

  2. 2
    DC向け蓄電池需要拡大

    データセンター電源の安定供給ニーズが急増

  3. 3
    大阪での大規模製造開始

    2027年度生産開始で国内産業基盤が確立

  4. 4
    製造装置・設備投資連鎖

    新型電池ラインに専用装置と設備が大量需要

  5. 5
    DC電力インフラ投資加速

    国内DC増設に伴い電源関連・変圧機器が必須

  6. 6
    中国レアメタル依存率低下

    国内製造で中国への戦略的な供給リスク軽減

  7. 7
    エネルギー・電力セクター投資増加

    グリーン電力と蓄電インフラ連携の強化

ソフトバンク レアメタル不要蓄電池のデータセンター向け生産参入で何が変わるか

ビジネス+IT(2026年4月25日)によると、ソフトバンクが堺市の旧シャープ工場跡地で整備する蓄電池ラインは数ギガワット時クラスと国内最大級の規模になる見通しです。採用される亜鉛ハロゲン化物系の電池はリチウムもコバルトも使わないため、中国が採掘・精錬で高シェアを握るレアメタルの輸出規制リスクを構造的に回避できます。インプレス総合研究所の調査(2026年1月)では国内DCへのIT供給電力量が今後2年で2.6倍に達するとされており、自家消費型の蓄電設備への需要は急拡大する局面にあります。ソフトバンクは自社DC運用で実績を積んだ後に国内他企業への外部供給も視野に入れており、この計画が軌道に乗れば国内電池産業のサプライチェーンそのものが再編されます。

データセンター蓄電池 恩恵銘柄への影響——設備・空調・建設の動き

数ギガワット時規模の新型電池ラインを立ち上げるには、専用の製造装置、工場建設、そして稼働後の空調・電力管理設備が大量に必要になります。大成建設(1801)はデータセンターや大型工場建設で実績を持ち、堺地区の大型改修・新棟建設に絡む可能性があります。ダイキン工業(6367)はDC向け精密空調・冷却システムで国内外に強固な供給網を持ち、電池工場・DC複合施設の空調需要に直結します。Johnson Controls International(JCI)はビル・工場向けエネルギー管理システムで供給実績があり、大型蓄電システムの統合管理層で存在感を発揮する構造があります。電力制御の末端に目を向けると、Lattice Semiconductor(LSCC)が手がける低消費電力FPGAはDCの電源管理ユニットに組み込まれており、FY2025にはサーバー向け売上が前年比約85%成長したと同社IRは記録しています。さらに注目度が低い銘柄として古野電気(6814)が浮かびます。同社は26年2月期Q3累計で経常利益が前年同期比32.3%増と過去最高を連続更新していますが(みんかぶ 2026年1月9日)、DC内の位置情報・センサー管理など産業向け電子機器分野でニッチシェアを持ち、大型施設の監視インフラ需要の恩恵を受ける構造があります。

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見落とされやすいレアメタルフリー蓄電池の打撃銘柄——パナソニック・信越化学・住友金属鉱山の構造リスク

レアメタルフリー電池の普及が進むと、既存のリチウムイオン・コバルト系電池を主力とするサプライヤーには競合圧力が生じます。パナソニック ホールディングス(6752)はEV向け車載電池事業の低迷で26年3月期純利益を29%減に下方修正しており(日経新聞 2025年10月28日)、DC向け定置型電池でも代替技術に市場を侵食されるリスクを抱えます。信越化学工業(4063)は塩ビ・半導体シリコン以外に電池材料への関与もあり、26年3月期純利益は11.2%減と発表されています(日経新聞 2026年4月27日)。リチウム精錬で世界的シェアを持つAlbemarle(ALB)は、レアメタルフリー電池の拡大がリチウム需要の伸びを抑制するシナリオで中長期的な逆風となります。住友金属鉱山(5713)はコバルト・ニッケル製錬を主力のひとつとしており、電池材料としての需要が代替技術に置き換わる構造的変化の影響を受けます。日本曹達(4041)も電池向け素材を手がける事業領域があり、材料需要の変化が波及する経路が存在します。レアメタル依存から脱却する技術が国産製造基盤とセットで確立されるとき、恩恵と打撃は素材の上流から設備の下流まで同時に走ります。

恩恵を受ける可能性がある企業

直接影響を受ける企業

ライドオンエクスプレスホールディングス6082

根拠宅配寿司「銀のさら」・宅配御膳「釜寅」を運営するライドオンエクスプレスHDは、データセンター・電池工場の大規模建設・稼働に伴い周辺地域の就労人口・工事従事者が増加することで、法人向け弁当・宅配需要が拡大します。26年3月期Q3累計の連結経常利益は前年同期比37.9%増と好調であり、大型施設の立ち上げ期に集中する人員需要が食事宅配の注文件数を押し上げる構造に直結します。
経路堺市の大規模DC・電池工場建設着工(工事・運営人員の集中)周辺エリアの法人・現場向け宅配需要増加(注文件数押し上げ)売上高・経常利益の上乗せ効果

LATTICE SEMICONDUCTOR CORPLSCC

根拠Lattice SemiconductorのFPGAはDCの電源管理ユニット・サーバーボードに標準搭載されており、FY2025にサーバー向け売上が前年比約85%成長しています。ソフトバンクが数ギガワット時クラスの蓄電池設備を自社DC複合施設に組み込むことで、電源制御・バッテリー管理システム向けFPGAの採用数が増加します。チャネル在庫正常化が完了した現在、DC向け設備投資の拡大が出荷増に直接転換します。
経路DC・蓄電池複合施設の設備投資拡大(電源管理ユニット需要増)低消費電力FPGA採用件数の増加(サーバー向け85%成長の継続)売上高・粗利益率の拡大

大成建設1801

根拠大成建設はデータセンターおよび大型産業施設の建設で国内有数の実績を持ちます。ソフトバンクが堺市のシャープ旧工場跡地に数ギガワット時クラスの電池生産ラインとDC複合施設を整備するにあたり、大規模改修・新棟建設の工事受注機会が直接発生します。ソフトバンクは同敷地を約1,000億円で取得しており、設備投資規模はさらに積み上がることから、建設工事の受注額および完成工事高の増加が見込まれます。
経路堺市の旧工場跡地における大規模改修・新棟建設発注(総投資1,000億円超規模)DC・電池工場向け建設工事の受注獲得(大型施設建設の実績が競争優位)完成工事高・営業利益の押し上げ

ダイキン工業6367

根拠ダイキン工業はDC向け精密空調・液冷システムで国内外に強固な供給網を持ち、電池工場・DC複合施設の冷却設備市場でトップシェアを誇ります。数ギガワット時規模の電池生産ラインはセル製造工程で厳密な温湿度管理が必要であり、稼働後のDC棟でも高密度サーバーの排熱処理に大型精密空調が不可欠となります。製造・稼働の両フェーズで継続的な空調機器・保守サービスの需要が発生します。
経路電池工場・DC複合施設の建設・稼働(製造工程+サーバー排熱の双方で厳密冷却が必須)精密空調・液冷システムの大口受注拡大(国内トップシェアが採用確率を高める)空調事業の売上高・保守サービス収益の増加

意外な波及(連想チェーン2手目以降)

意外な波及

古野電気6814

根拠古野電気は航法・センサー・産業向け電子機器でニッチシェアを持ち、DC・大型工場の監視インフラ向けセンサー管理システムの供給実績があります。26年2月期Q3累計の連結経常利益は前年同期比32.3%増の143億円と3Q累計ベース過去最高を連続更新しており、通期進捗率は81.8%に達します。数ギガワット時規模の電池工場・DC複合施設では設備監視・位置情報管理システムの導入が必須となり、同社の産業向け電子機器需要が増加します。
経路大規模DC・電池工場の稼働(設備監視・センサー管理システムの導入必須化)古野電気の産業向け電子機器受注拡大(ニッチシェアを活かした競合少数の領域)経常利益の過去最高更新継続
意外な波及

Johnson Controls International plcJCI

根拠Johnson Controlsはビル・工場向けエネルギー管理システム(BMS/EMS)の供給実績を世界規模で持ち、大型蓄電システムの充放電制御・需給最適化を統合管理するソリューションを提供します。数ギガワット時規模の蓄電設備では、電池セルの状態監視から系統連系制御・安全管理までを統合するシステムレイヤーが不可欠であり、同社の統合エネルギー管理プラットフォームが採用される構造があります。大型施設での導入実績がさらなる国内外への展開を加速させます。
経路数GWh規模の蓄電設備立ち上げ(充放電制御・系統連系・安全管理の統合システムが必須)Johnson ControlsのBMS/EMSプラットフォーム採用(大型施設向け供給実績が競争優位)エネルギー管理ソリューション事業の受注・保守収益拡大

打撃を受ける可能性がある企業

パナソニック ホールディングス6752

根拠パナソニックHDはEV向け車載リチウムイオン電池を主力とする電池事業を持ち、26年3月期純利益を前年比29%減に下方修正しています。ソフトバンクがレアメタル不要の亜鉛ハロゲン化物系電池をDC定置用途で国産展開することで、同社が次の成長軸と位置づける定置型電池市場でも代替技術による競合圧力が増大します。リチウム・コバルト系の製造コスト構造を持つ既存ラインは、レアメタルフリー電池との価格競争で収益性が低下します。
経路レアメタルフリー電池の国内量産開始(DC定置用途での代替技術が普及)リチウム・コバルト系電池の市場シェア侵食(定置型・車載型双方で競合圧力増大)電池事業の売上高・利益率のさらなる低下

信越化学工業4063

根拠信越化学工業は半導体シリコン・塩ビに加え電池材料への関与を持ちますが、26年3月期純利益はすでに前年比11.2%減と発表されています。レアメタルフリー電池の普及はリチウムイオン系電池向け電解質・バインダー・分離膜などの素材需要を構造的に縮小させます。DC向け定置型電池がリチウム系から亜鉛系へ切り替わることで、同社の電池材料関連セグメントに対する追加的な需要減少圧力が加わります。
経路亜鉛ハロゲン化物系電池の量産普及(リチウム系電池向け材料需要の構造的縮小)信越化学の電池材料関連売上の減少(既存減益基調にさらなる下押し)純利益の追加下振れリスク

ALBEMARLE CORPALB

根拠Albemarleはリチウムのグローバルトップサプライヤーであり、電池向けリチウム需要の拡大を前提とした事業モデルを持ちます。ソフトバンクのレアメタルフリー電池量産がDC向け定置型市場に普及すると、リチウムを使わない代替技術の採用が進み、リチウム需要の中長期的な成長曲線が下方修正されます。DC・定置型用途は車載用に次ぐリチウム電池の成長市場であるため、そのシェアが亜鉛系に置き換わることで同社の価格交渉力と販売量の伸びが抑制されます。
経路DC定置型電池のレアメタルフリー化進展(リチウム採用機会の喪失)リチウム需要の成長鈍化(車載以外の新規需要取り込みが困難に)Albemarleの販売数量・実現価格の下押しによる収益悪化

日本曹達4041

根拠日本曹達は農薬・工業薬品に加えて電池向け素材事業を手がけており、リチウムイオン系電池の電解液添加剤・機能性材料の分野で事業を展開しています。レアメタルフリーの亜鉛ハロゲン化物系電池がDC定置型市場に普及することで、リチウム系電池向け電解質・添加剤の需要が縮小します。電池材料セグメントの売上減少が同社の収益構成全体に波及する経路が存在します。
経路レアメタルフリー電池の定置型用途での普及(リチウム系電池向け素材需要の縮小)日本曹達の電池材料関連セグメント売上の減少(電解液添加剤・機能性材料の需要減)化学事業セグメント全体の収益への下押し圧力

住友金属鉱山5713

根拠住友金属鉱山はコバルト・ニッケルの製錬を主力事業のひとつとし、リチウムイオン電池の正極材料向けに高純度コバルト・ニッケルを供給しています。ソフトバンクの亜鉛ハロゲン化物系電池はコバルトもニッケルも使用しないため、DC定置型市場でのシェア拡大は正極材料向け需要を直接縮小させます。DC向け蓄電設備がレアメタルフリー技術に置き換わるにつれ、同社の電池材料向けコバルト・ニッケル出荷量と販売単価の両面で下方圧力が強まります。
経路亜鉛系電池のDC定置型市場への普及(コバルト・ニッケル不使用の代替技術がシェア拡大)正極材料向けコバルト・ニッケル需要の構造的縮小(住友金属鉱山の主力製錬品の需要減)電池材料セグメントの出荷量・マージンの低下
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かぶてぃー(Chainvest編集部)

マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始

ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。

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