電力高騰が再生可能エネルギー関連株に与える影響|JinkoSolar・竹内製作所・ダイセルまで
経済産業省が2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の単価を4円18銭/kWhに決定し、2025年度比で20銭/kWh引き上げられました。これは3年連続で過去最高値を更新する水準です。エネチェンジの集計では、東京電力EP「スタンダードS」の2026年5月検針分(4月使用分)の電気代が前月比457円上昇しており、補助金終了と賦課金引き上げが同時に発生した結果です。さらに日経エネルギーNext 2026年4月1日によれば、2026年3月31日にJERAのグループ内PPA(東電EPと中部電ミライズ間)が終了し、4月以降は両社がJEPXスポット市場で大量買いを開始したことでスポット市場価格が構造的に押し上げられています。
電力高騰の継続で太陽光など再生可能エネルギー投資への資金流入が加速し、発電所造成用小型掘削機で国内シェア40%超を持つ竹内製作所(6432)への恩恵が見込まれる一方、電力コスト上昇を転嫁しきれない製造業のジーテクト(5970)はコスト圧迫リスクを抱えます。
Chainvestでは、このニュースをAIに連想させ、以下の前提・セクター・波及経路を導き出しました。
このニュースの前提
もし電力高騰が継続した場合、製造業の海外移転が加速し国内産業空洞化が進む(悪化)
直接影響を受けるセクター
エネルギー・電力AIが連想した波及の流れ
- 1電力高騰継続
製造業の生産コスト上昇が加速
- 2製造業海外移転
国内電力需要が減少し空洞化進行
- 3再生可能エネルギー開発加速
太陽光・風力に大型投資が集中
- 4パネル・希土類・特殊材料需要増
再エネ施設の大量建設に素材不可欠
- 5太陽光発電施設の大型化・数量化
架台・取付金具・検査工程の需要拡大
- 6製造装置・部品の供給タイト化
ニッチ部品メーカーへの注文集中
電力高騰が続く理由と2026年の電気代を押し上げる3つの要因
2026年の電力市場には、コスト上昇を促す要因が三重構造で働いています。ひとつ目は再エネ賦課金の引き上げで、経済産業省が決定した2026年度単価4円18銭/kWhは3年連続の過去最高更新です。ふたつ目は補助金終了による家計・企業への直接負担増で、エネチェンジの2026年5月時点の集計では東京電力EP「スタンダードS」が前月比457円の値上がりを記録しています。みっつ目はスポット市場の構造変化で、日経エネルギーNextの報道(2026年4月1日)によればJERA内PPA終了後に東電EPと中部電ミライズがJEPXに大量参入し、需給逼迫と関係なく市場価格が押し上げられています。さらに丸紅新電力の需給分析では、2026年度夏季の東京エリア予備率が0.9%と試算されており、安定供給に必要な3%を大幅に下回る状況です。こうした複合要因が電力コストを高止まりさせ、製造業の収益を直撃します。
電力高騰関連銘柄への影響|中国電力・東北電力から再生可能エネルギーへの資金シフト
電力コストの上昇は、大手電力会社にも一様にプラスではありません。中国電力(9504)と東北電力(9506)はいずれも原燃料費の高止まりとスポット市場価格の変動という二重リスクを抱えており、電力調達コストが収益を圧迫する構造があります。米国では電力会社のDuke Energy(DUK)が顧客向け料金値上げと大型投資計画を同時進行させており、コスト転嫁の難しさが継続的な課題として浮かび上がっています。一方、電力コスト上昇が続く環境では、工場や事業者が自家消費型太陽光発電の設置に動く経済合理性が高まります。この需要拡大の直接的な受益者として連想されるのが、太陽光パネルの世界最大出荷量を誇るJinkoSolar Holding(JKS)です。ただしJinkoSolar自身の2025年通期決算(2026年4月16日発表)では、売上高がRMB 655億(前年比▲29.0%)、純損失がRMB 44.5億と大幅赤字で、中国国内の製造過剰による価格崩壊(2022年の約$0.35/Wから$0.10/W以下へ)が収益を直撃しています。電力高騰が再エネ需要を押し上げても、供給過剰が是正されない限りJKSの価格環境は厳しい状況が続きます。製造業でのエネルギーコスト負担という観点では、化学素材メーカーのダイセル(4202)も2026年3月期中間決算で営業利益が前年同期比▲36.3%と大幅減益を記録しており、原材料価格上昇に加えて電力コスト増が製造マージンを圧縮する構造があります。自動車部品メーカーのジーテクト(5970)は電力多消費型のプレス・溶接工程を多数持ち、電力コスト高騰がそのまま製造コスト増に直結します。
見落とされやすい電力高騰の恩恵銘柄|太陽光発電所造成と竹内製作所の関係
パネルメーカーや蓄電池企業が注目される中、Chainvestが記録した意外な経路が「発電所用地の造成工程」です。太陽光発電所を建設するには、山間部・農地転用地・傾斜地などを平坦化・整地する大規模な土木工事が先行します。この工程で使われるのが小型掘削機(ミニショベル)で、竹内製作所(6432)は太陽光発電所造成向けの小型掘削機で国内シェア40%超を持ち、大手太陽光EPC企業への納入実績も多数あります。同社の2026年2月期第3四半期累計決算(2026年1月13日発表)では売上高が過去最高を更新し、連結経常利益も前年同期比+1.6%の328億円と堅調です。時価総額800億円程度の中型株であるため、太陽光発電所の建設ラッシュが継続する局面では、注文が集中しやすいニッチな構造を持っています。電力高騰→再エネ投資加速→発電所建設増→造成用掘削機需要増という経路が現実化するとき、パネルメーカーのはるか手前にある工程を握るこの企業が、意外な受益者として浮かび上がります。
恩恵を受ける可能性がある企業
直接影響を受ける企業
JinkoSolar Holding Co., Ltd.(JKS)
ダイセル(4202)
意外な波及(連想チェーン2手目以降)
竹内製作所(6432)
打撃を受ける可能性がある企業
中国電力(9504)
東北電力(9506)
Duke Energy CORP(DUK)
ジーテクト(5970)
Chainvest
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記事制作者

かぶてぃー(Chainvest編集部)
マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始
ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。
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