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著者: かぶてぃー|公開: 2026年4月30日|更新: 2026年4月30日

中東危機で再生可能エネルギー関連銘柄はどう動くか|大林組・鹿島建設・京セラの見通し

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日本経済新聞は2026年4月、中東危機を契機に化石燃料から再生可能エネルギーへのマネー逆流の兆しが生じていると報じました。世界銀行は2026年4月28日、中東情勢の緊迫化によりエネルギー価格が2026年に前年比24%上昇し2022年のウクライナ侵攻以来の高水準に達するとの見通しを発表しました。資源エネルギー庁(経産省)2026年2月時点の公表データによれば、日本の原油の中東依存度は9割超に達し、エネルギー安全保障上の脆弱性があらためて浮き彫りになっています。笹川平和財団は2026年3月19日、ウクライナ戦争以降に欧州が再エネ拡大をエネルギー安全保障と直結させて投資を強化していると指摘し、日本においても独自のエネルギー政策デザインが必要だと論じました。

中東危機による化石燃料供給リスクの高まりが再エネ投資マネーの流入を加速させ、再エネインフラ施工を担う大林組(1802)への恩恵が見込まれる一方、海底石油・ガス設備を主力とするTechnipFMC(FTI)は脱炭素シフトによる受注環境の変容リスクを抱えます。

Chainvestでは、このニュースをAIに連想させ、以下の前提・セクター・波及経路を導き出しました。

このニュースの前提

地政学的リスクへの警戒が続き、化石燃料供給網の脆弱性が認識され続ける場合、再エネへの大規模投資が加速し脱炭素への取り組みが本格化する。

直接影響を受けるセクター

建設・設設工事・プラント

AIが連想した波及の流れ

  1. 1
    中東危機で化石燃料リスク認識

    石油・ガス供給網の脆弱性が顕在化

  2. 2
    再エネ投資マネー流入加速

    企業・投資家が脱炭素へシフト

  3. 3
    太陽光発電施設大規模展開

    インフラ整備で再エネ容量拡大

  4. 4
    電力供給安定化・低炭素電力増加

    エネルギー源の大転換進行

  5. 5
    データセンター・半導体製造向け電力需要増

    クリーン電力による企業立地競争力向上

  6. 6
    関連産業チェーン全体の収益性向上

    電力コスト低下と需要拡大の二重効果

中東危機で化石燃料リスクが高まると再エネ投資にどんな構造変化が生じるか

資源エネルギー庁(経産省)2026年2月時点が示す通り、日本の原油中東依存度は9割超です。ホルムズ海峡の緊張が高まるたびに供給途絶リスクが現実味を帯び、その都度「代替エネルギーへのシフト」が政策・投資両面で加速する構造があります。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの2026年4月レポートによれば、政府はすでに2026年3月からガソリン補助金を再発動し、レギュラー価格を170円程度に抑制しています。補助金で当面の痛みを和らげながらも、中長期では化石燃料依存そのものを削ぐ方向へ政策重心が動きます。

笹川平和財団(SPF)IINAが2026年3月19日に公開した論考は、欧州がウクライナ戦争後に再エネ拡大をエネルギー安全保障と直結させた経緯を詳説しており、日本も独自のデザインで同様の転換を迫られると指摘しています。この流れが本格化すれば、太陽光・洋上風力のインフラ建設需要は質・量ともに拡大します。

再エネ拡大の恩恵を受ける日本株|大林組・鹿島建設・京セラの動き

インフラ建設需要の受け皿として浮上するのが大手ゼネコンです。大林組(1802)は2025年5月13日開示の2026年3月期通期予想で受注高2兆7,000億円、営業利益1,220億円を計画しており、再エネ関連工事の受注拡大が上振れ余地をもたらす構造があります。鹿島建設(1812)は2025年3月期に売上高前期比9.3%増・純利益同9.4%増の4期連続増収増益を達成し、2026年3月期には連結純利益1,300億円という過去最高を見込んでいます。再エネインフラ、データセンター建設が双方の受注パイプラインを下支えしています。

部材供給側では、京セラ(6971)が注目されます。同社は太陽光パネルを長年手がけており、2026年2月2日開示の第3四半期決算では通期純利益予想を950億円から1,200億円(前期比5.0倍)へ26%上方修正しています。半導体関連部品の採算改善と円安が寄与した形ですが、再エネ需要の本格拡大は太陽光部門にも追い風が吹く局面を作ります。

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見落とされやすいリスク側|化石燃料設備メーカーと食品加工への間接影響

再エネシフトの裏面として打撃を受けやすいのが、海底石油・ガス生産設備を主力とするTechnipFMC(FTI)です。脱炭素マネーが再エネへ流入するほど、新規の海底油田・ガス田開発への投資判断は保守的になる構造があります。同社の2026年Q1決算ではアナリスト予想を下回る売上高が報告されており、シナリオ変化の影響が数字に表れ始めています。

一見すると中東危機と無縁に見える仙波糖化工業(2916)も、エネルギーコスト上昇の波を受けます。食品加工業は製造工程での熱・電力使用量が多く、化石燃料価格の高騰はコスト構造を直撃します。同社は2024年4〜6月期に純利益29.9%減を記録しており、エネルギー費用の上昇が続く局面では利益率の圧縮が生じます。再エネ由来の安価なクリーン電力が普及するまでの移行期に、こうした食品加工・素材加工メーカーへのコスト負担が積み上がる点は、ポートフォリオ管理の観点から見落とせない視点です。

恩恵を受ける可能性がある企業

大林組1802

根拠大林組は太陽光・洋上風力を含む再エネインフラ工事を主力受注領域に位置づけており、2026年3月期通期予想では受注高2兆7,000億円・営業利益1,220億円を計画しています。中東危機を契機に政府の再エネ安全保障投資が加速すると、同社の再エネ関連工事受注パイプラインは上積みされ、計画比で受注高・利益の上振れ余地が拡大します。国内ゼネコン大手として施工能力・実績を有し、大型案件の取りこぼしが少ない点も競争優位を強化します。
経路中東危機でエネルギー安全保障投資が拡大(政府の再エネ推進予算増額)太陽光・洋上風力インフラの建設発注量が増加(大型EPC案件が積み上がる)大林組の再エネ関連受注高が計画2兆7,000億円を上回り営業利益1,220億円超の上振れが実現します

鹿島建設1812

根拠鹿島建設は2025年3月期に売上高前期比9.3%増・純利益同9.4%増の4期連続増収増益を達成し、2026年3月期には過去最高となる連結純利益1,300億円を見込んでいます。再エネインフラとデータセンター建設が受注パイプラインの両輪を担っており、中東危機を起点とした政府の再エネ投資加速は、再エネ側の発注量を押し上げ、連続増益の勢いをさらに強化する構造があります。技術力・施工管理体制においても国内トップクラスの実績が大型案件獲得を後押しします。
経路化石燃料リスク上昇で政府・民間の再エネ設備投資が前倒し加速(安全保障・コスト両面の動機)洋上風力・メガソーラー等の大型建設発注が増加(鹿島建設の得意領域と合致)受注残が積み上がり連結純利益1,300億円計画に対して上振れ余地が生じます

京セラ6971

根拠京セラは太陽光パネルを長年手がける部材サプライヤーであり、2026年3月期第3四半期の通期純利益予想を950億円から1,200億円(前期比5.0倍)へ26%上方修正しています。半導体関連部品の採算改善と円安が直近の利益拡大を牽引していますが、中東危機を契機とした再エネ政策の加速は太陽光部門への需要を上乗せし、部材販売数量の増加と製品ミックス改善を通じて利益率をさらに押し上げる構造があります。
経路中東危機で再エネ安全保障投資が加速(太陽光設備の導入目標引き上げ)国内外の太陽光パネル需要が拡大(京セラ太陽光部門の販売数量・単価が上昇)既存の半導体部品採算改善との相乗効果で通期純利益1,200億円からさらなる上振れが生じます

打撃を受ける可能性がある企業

TechnipFMC plcFTI

根拠TechnipFMCは海底石油・ガス生産設備(サブシー)を主力とするエネルギー設備メーカーであり、脱炭素マネーが再エネへ流入するほど新規の海底油田・ガス田開発への投資判断は保守的になります。同社の2026年Q1決算ではアナリスト予想を下回る売上高が報告されており、シナリオ変化の影響が数字に表れ始めています。中東危機を契機に再エネシフトが政策・資本配分の両面で加速すると、石油メジャーによる新規サブシー投資の承認件数が減少し、TechnipFMCの受注パイプラインと売上高を圧迫します。
経路再エネシフト加速で石油メジャーの資本配分が新規化石燃料開発から再エネへ移行(投資承認ハードルが上昇)海底油田・ガス田の新規プロジェクト発注件数が減少(TechnipFMCの主力サブシー受注が縮小)売上高・受注残が圧迫されQ1に続き業績下振れリスクが継続します

仙波糖化工業2916

根拠仙波糖化工業は食品加工業に属し、製造工程で熱・電力を大量に消費するため、化石燃料価格の高騰はコスト構造を直撃します。同社は2024年4〜6月期に純利益29.9%減を記録しており、エネルギーコスト上昇局面での利益率脆弱性はすでに実績として示されています。中東危機による原油・ガス価格の上昇(世界銀行は2026年のエネルギー価格を前年比24%上昇と予測)が続く移行期において、製造原価に占めるエネルギー費の比率が上昇し、利益率の圧縮が進みます。
経路中東危機で原油・LNG価格が上昇(世界銀行予測で2026年エネルギー価格前年比24%高)食品加工工程の熱・電力コストが増加(仙波糖化工業の製造原価を直撃)販売価格への転嫁が遅れる局面で純利益が再度二桁台の減益となる圧力が生じます
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かぶてぃー(Chainvest編集部)

マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始

ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。

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