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著者: かぶてぃー|公開: 2026年4月30日|更新: 2026年4月30日

NTTデータセンター建設3倍計画で注目される関連銘柄:大林組・ダイダン・三菱電機への影響

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NTTグループは2026年4月27日、2033年度までに国内データセンターの規模を2024年度比3倍超に増やすと発表しました。受電容量ベースで現在の約300メガワットから1ギガワット程度への拡張を計画しており、光技術を活用した次世代通信基盤「IOWN」による低遅延環境や液冷方式による高効率冷却設備を備える方針です(共同通信/Yahoo!ニュース 2026年4月27日)。グループ傘下のNTTドコモビジネスは同日、ラピダス向け新型データセンターの提供と、2029年に東京都品川区への液冷対応都市型データセンター建設を発表しました(ITmedia NEWS 2026年4月28日)。JEITAは国内データセンターサービス市場が2025年の約4兆3,453億円から2030年には約5兆6,540億円へ成長すると見通しており、生成AI・クラウド・GPU需要が複合的に市場拡大を押し上げると説明しています(fptrendy.com 2026年4月28日)。

NTTの国内データセンター容量3倍拡張計画で精密空調・配電工事に国内有数シェアを持つダイダン(1980)への恩恵が見込まれる一方、クラウド型ERPで競合環境が激化する中でオービック(4684)はデータセンター投資コスト増による顧客企業のIT予算配分変化というリスクを抱える可能性があります。

Chainvestでは、このニュースをAIに連想させ、以下の前提・セクター・波及経路を導き出しました。

このニュースの前提

もし企業の国内データ管理志向が急速に高まった場合、NTTの3倍拡張計画が満杯状態となり追加投資が加速する。

直接影響を受けるセクター

建設・設備工事・プラント

AIが連想した波及の流れ

  1. 1
    DC拡張需要発生

    NTT160拠点3倍化で国内DC容量急増

  2. 2
    電力消費量急増

    AI計算処理能力向上で消費電力が大幅増加

  3. 3
    送配電網強化投資

    既存インフラでは対応不可、新規投資が不可避

  4. 4
    高圧受電・蓄電需要

    変電所・UPS機器の大型受注機会が拡大

  5. 5
    エネルギー管理ソフト

    DC内の複雑な電力制御を効率化するシステム需要

  6. 6
    冷媒・熱交換材料

    熱管理技術進化で高性能素材への要求が高まる

  7. 7
    サイバー脅威増加

    DC集約化で攻撃対象化、セキュリティ投資急増

NTTデータセンター建設計画が動かす設備投資の規模感

NTTグループが2026年4月27日に発表した計画の核心は、受電容量を現在の300メガワットから1ギガワット程度へ引き上げるという数字にあります。単純な容量比較で3倍超ですが、AI推論に対応した液冷設備・高圧受電設備・UPS(無停電電源装置)を新規に導入するとなれば、設備単価は従来型データセンターを大きく上回ると推定されます。JEITAは国内データセンターサービス市場が2030年に約5兆6,540億円へ成長すると試算しており、この成長の多くが物理インフラへの先行投資として具現化します。さらにNTTドコモビジネスはラピダス向け新型データセンターの提供に加え、2029年の東京都品川区への液冷対応都市型データセンター建設も同日に発表しており(ITmedia NEWS 2026年4月28日)、投資は特定年度に集中せず継続的に積み上がる見通しです。「データ主権」という政策文脈が加わることで、民間企業の国内回帰需要もこの投資サイクルに乗ってくる可能性があります。

大林組・ダイダン・三菱電機と関連銘柄への影響

データセンター建設で最初に恩恵を受けるのは施工・設備の両輪を担える企業です。大林組(1802)は2024年11月に100%子会社「MiTASUN」を設立して都市型データセンター事業に本格参入しており、今後10年で総額約1,000億円の投資・2031年度までに40MW級データセンター群の整備を計画しています(建設通信新聞 2024年11月12日)。NTTの拡張計画はこの自社投資と外部受注の両方でプラスに働く構造です。

設備工事の領域で注目されるのがダイダン(1980)です。データセンター向け精密空調・配電工事で国内有数のシェアを持ち、大規模データセンター拡張時の必須パートナーと位置づけられています。2025年3月期は売上高2,627億円(前期比33.1%増)・営業利益230億円(同約2.1倍)と全項目で過去最高を更新しており(株探ニュース 2025年6月23日)、この好調の背景にはデータセンターや半導体工場などの産業施設案件の受注増が寄与しています(総合資格navi 2025年)。中期経営計画では2026年3月期の営業利益目標を235億円から280億円へ上方修正しており(ダイダン IR 2025年11月7日)、NTTの長期投資計画はダイダンの受注パイプラインを下支えする要因として機能すると推定されます。

三菱電機(6503)はデータセンター向け空調機器・変圧器・UPSを手がけており、1ギガワット規模への拡張に伴う高圧受電・蓄電設備の大型受注機会が広がります。液冷方式への移行が進む中でも、外気冷却補助や建屋全体の熱管理ではチラー・精密空調の需要は維持されると推定され、三菱電機の産業インフラ部門にとって継続的な受注源になり得ます。

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見落とされやすいオービックへの間接リスク

一方で、この投資ラッシュから距離を置く場所にいる企業も存在します。業務系クラウドERPを主力とするオービック(4684)の2026年3月期は売上高1,352億円(前年同期比11.5%増)と成長を続けていますが、顧客となる中堅企業がデータセンター関連のIT支出増加に伴い、業務システムへの新規投資を後回しにするリスクが潜在的に考えられます。データセンター投資はIT予算全体を膨張させる一方で、優先順位の変化がSaaS・ERP更新サイクルに影響を及ぼす場合があるためです。直接的な打撃ではありませんが、顧客企業のIT投資配分変化という間接経路には注意が必要だと推定されます。

NTTの計画が示す「2033年度まで」という長期スケジュールは、建設需要が一時的なブームで終わらず、設備工事・電気設備・冷却素材にわたるサプライチェーン全体に継続的な需要を生み出すことを意味しています。

恩恵を受ける可能性がある企業

直接影響を受ける企業

大林組1802

根拠大林組は2024年11月に100%子会社「MiTASUN」を設立し都市型データセンター事業へ本格参入。今後10年で総額約1,000億円を投資し、2031年度までに40MW級DCを整備する計画を掲げています。NTTの受電容量3倍超(300MW→1GW)拡張計画は、施工ゼネコンとしての外部受注と自社DC事業の両輪でプラスに働く構造であり、継続的な受注積み上げが期待されます。
経路NTTのDC受電容量拡張(300MW1GW、2033年度目標)大型DC建設・改修工事の施工需要増加(MiTASUN含む外部受注両面)大林組の建設売上高・営業利益の押し上げ

三菱電機6503

根拠三菱電機はデータセンター向け空調機器・変圧器・UPSを手がけており、NTTの受電容量1GW規模への拡張に伴う高圧受電・蓄電設備の大型受注機会が広がります。液冷方式への移行が進む中でも、外気冷却補助や建屋全体の熱管理においてチラー・精密空調の需要は維持されると推定されます。一次情報による直接的な裏付けは限定的ですが、産業インフラ部門にとって継続的な受注源になり得ると推定されます。
経路NTTのDC容量3倍超拡張(高圧受電・液冷・UPS整備)変圧器・UPS・空調機器の大型受注機会拡大(三菱電機の産業インフラ部門が対応)産業インフラセグメントの売上・利益の押し上げ

意外な波及(連想チェーン2手目以降)

意外な波及

ダイダン1980

根拠ダイダンはDC向け精密空調・配電工事で国内有数のシェアを持ち、大規模DC拡張時の必須パートナー企業として位置づけられます。2025年3月期は売上高2,627億円(前期比33.1%増)・営業利益230億円(同約2.1倍)と全項目過去最高を更新しており、DC・半導体工場などの産業施設受注増が主因です。中期経営計画では2026年3月期営業利益目標を235億円から280億円へ上方修正しており、NTTの長期投資計画は受注パイプラインをさらに下支えすると推定されます。
経路NTTのAI対応DC拡張(液冷・高圧受電・UPS導入)精密空調・配電工事の大型受注増(国内有数シェアを持つダイダンが優先的に受注)売上高・営業利益の継続的拡大(目標280億円超へ)

打撃を受ける可能性がある企業

オービック4684

根拠オービックの2026年3月期売上高は1,352億円(前年同期比11.5%増)と成長を続けていますが、主要顧客である中堅企業がデータセンター関連IT支出の増大に伴いIT予算の優先順位を変化させるリスクが潜在的に存在します。直接的な打撃ではないものの、顧客企業がインフラ投資を優先することで業務システム・ERP更新への新規投資が後回しになる間接的な影響が懸念されます。一次情報による直接的な裏付けは限定的ですが、IT投資配分の変化がSaaSやERP更新サイクルに影響を及ぼす可能性があると推定されます。
経路NTTのDC拡張投資加速(IT支出全体の膨張)中堅企業顧客のIT予算優先順位変化(インフラ・クラウド基盤投資が先行)業務ERP・SaaSへの新規投資先送りリスク(オービックの新規受注サイクルへの間接的下押し圧力)
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かぶてぃー(Chainvest編集部)

マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始

ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。

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