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著者: かぶてぃー|公開: 2026年8月17日|更新: 2026年8月17日

楽天・ヘルシング提携で国産ドローン防衛関連銘柄はどう動くか

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楽天グループはドイツの防衛スタートアップ「ヘルシング」と提携し、同社の攻撃型ドローンを陸上自衛隊向けに提案するとともに、日本国内での国産化も視野に入れることを日本経済新聞が報じました。防衛省は2025年11月時点で自衛隊が保有するドローンの国産化率が約3割にとどまることを明らかにしており、DroneTribune 2025年11月に記録されています。2026年度防衛予算ではドローン関連に約2,773億円(前年比約2.5倍)が計上されており、国産化推進の政策的裏付けが整いつつあります。三菱重工業(7011)は2026年6月時点で迎撃ドローンの量産試作機を開発しており、日本経済新聞 2026年6月17日がその詳細を報じています。

楽天とヘルシングの提携による攻撃型ドローンの陸自配備・国産化推進で、防衛ドローン向け高周波・制御部品の国内需要が高まる構造があり、ニッチ領域でシェアを持つ多摩川ホールディングス(6838)への恩恵が見込まれる一方、既存の防衛電子システムを手がける日本電気(6701)や富士通(6702)は外来プラットフォームとの主導権競合リスクを抱える可能性があります。

Chainvestでは、このニュースをAIに連想させ、以下の前提・セクター・波及経路を導き出しました。

このニュースの前提

楽天とヘルシングの提携が進み陸自への試験導入が段階的に進む中で、国産化は緩やかに進行する

直接影響を受けるセクター

防衛・航空宇宙

AIが連想した波及の流れ

  1. 1
    ドローン国産化推進

    陸自向けドローン製造が国内産業化へシフト

  2. 2
    高周波・制御部品需要増加

    ドローン通信制御システムに電子部品が大量必要

  3. 3
    半導体・電子部品精密加工需要

    高周波部品製造に精密テスト・加工設備が必須

  4. 4
    防衛案件向け装置・検査機投資

    軍事規格対応の製造装置・検査システム受注増

  5. 5
    関連サプライチェーン拡大

    ドローン産業の中長期成長で上流部品供給拡大

楽天・ヘルシング提携が国産ドローン市場に与える構造変化

防衛省が2025年11月に公表したデータによれば、自衛隊が保有するドローンの国産化率は約3割にすぎません(DroneTribune 2025年11月)。2026年度予算でドローン関連に約2,773億円が積まれ、前年比で約2.5倍の規模となったことは、この比率を引き上げるための政策的な圧力が本格化していることを示しています。楽天グループとヘルシングの提携は、外来技術を軸にしながら国内産業化を並走させるモデルであり、「陸自への試験導入→段階的な国産化」というシナリオが動き始めています。

三菱重工業(7011)はすでに迎撃ドローンの量産試作機を開発しており、AI搭載の戦闘支援無人機に関するシミュレーション評価役務を防衛装備庁から2億4,260万円で受注した実績も持ちます(Yahoo!ニュース 2026年2月5日)。川崎重工業(7012)はエアバスと防衛ドローン分野で技術提携し、対潜水艦作戦向けシステムをユーロドローンに搭載する動きに入っています(日本経済新聞 2026年6月27日)。両社はドローン機体・システム統合の上流を担いますが、今回の楽天・ヘルシング提携はこの競争軸に新たなプレイヤーを加える形となります。

三菱重工業・川崎重工業と防衛関連銘柄への影響

国産化が進む過程で、機体統合を担う重工メーカーだけでなく、電子部品・制御系のサプライチェーン全体に調達需要が生じます。攻撃型ドローンの通信制御には高周波フィルター・アンテナモジュール・精密センサーが大量に必要となり、軍事規格(MIL規格)対応の製造・検査設備への投資も連動します。IHI(7013)はガスタービンを搭載した大型ドローンを研究中ですが(ドローンジャーナル 2025年11月)、ヘルシングの攻撃型プラットフォームとは用途が異なるため、陸自向け案件での直接競合は限定されます。住友重機械工業(6302)・アマダ(6113)は防衛向け精密加工・製造装置で関連しますが、プラットフォームが外来設計から始まることで、国内設備メーカーの採用は国産化の進捗速度に依存する構造となります。

日本電気(6701)・富士通(6702)は既存の防衛電子システムで実績を積んでいますが、ヘルシングのプラットフォームが独自の通信・指揮統制アーキテクチャを持つ場合、既存システムとの統合か代替かという選択を迫られます。ルネサスエレクトロニクス(6723)は車載・産業向けマイコンで強みを持ちますが、軍事規格対応製品の展開が進まなければ、防衛ドローン案件での採用機会は限られます。

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見落とされやすい高周波部品・精密検査メーカーへの影響

大手重工や電機メーカーが注目される一方、Chainvestが連想した経路で浮上したのが多摩川ホールディングス(6838)です。同社はドローン向けモーター・センサー関連のニッチ領域でシェアを持ち、国産ドローン機体の増産局面で部品供給元として位置づけられます。精密テスト・検査システムを手がけるエンプラス(6961)も、高周波部品の品質保証工程に必要な検査ソケット・治具の供給実績から、防衛案件向け設備投資の恩恵を受ける回路に入ります。

Coherent Market Insights 2026年3月31日によれば、軍事用ドローン市場は2026年に272億ドル規模であり、2033年には582億ドルへの拡大が予測されています。この成長曲線の中で、機体を組み立てる大手より、部品・検査設備の「上流」を押さえる企業の存在感は中長期で高まる構造があります。楽天・ヘルシング提携が陸自の試験導入から国産化へと歩を進めるほど、この上流争いが具体的な発注として結実するタイミングが近づきます。

恩恵を受ける可能性がある企業

直接影響を受ける企業

三菱重工業7011

根拠三菱重工業は防衛装備庁から「AIを搭載した戦闘支援無人機等のソフトウェアの安全性確保に関するシミュレーション評価役務」を2億4,260万円で受注しており、迎撃ドローンの量産試作機開発も進行中です。2026年度防衛予算でドローン関連に約2,773億円(前年比約2.5倍)が積まれたことで、機体統合・システム設計の上流を担う同社への発注規模が拡大します。楽天・ヘルシング提携による陸自試験導入が国産化フェーズへ移行する過程で、重工メーカーとしての機体統合受注機会がさらに増加します。
経路防衛予算のドローン関連費用が前年比2.5倍に拡大(約2,773億円)迎撃・攻撃型ドローンの量産試作・システム統合案件で優先発注を受ける(既存受注実績・技術基盤)国産化フェーズ移行で機体統合上流の売上高が中長期で増加します。

川崎重工業7012

根拠川崎重工業はエアバスと防衛ドローン分野で技術提携し、対潜水艦作戦向けシステムをユーロドローンに搭載する動きに入っています。国内では自衛隊のドローン国産化率が約3割にとどまる現状に対し、政府が2026年度予算で約2,773億円を投じる方針を示しており、欧州との共同開発実績を持つ川崎重工業は防衛ドローンのシステム統合案件で競争優位を発揮します。楽天・ヘルシング提携が陸自試験導入を経て国産化へ進むにつれ、機体設計・システム統合の受注獲得機会が拡大します。
経路エアバスとの防衛ドローン技術提携(対潜水艦作戦向けシステム搭載実績)陸自の国産化政策加速で国内システム統合案件の発注が増加(2026年度予算約2,773億円)機体・システム統合受注の売上・利益が拡大します。

意外な波及(連想チェーン2手目以降)

意外な波及

多摩川ホールディングス6838

根拠多摩川ホールディングスはドローン向けモーター・センサー関連のニッチ領域でシェアを持ち、国産ドローン機体の増産局面で部品供給元として直接的に位置づけられます。楽天・ヘルシング提携を契機に陸自試験導入から国産化フェーズへ移行する過程で、機体組み込み向けモーター・センサー部品の調達需要が増加します。軍事用ドローン市場が2026年の272億ドルから2033年に582億ドルへ拡大する成長曲線の中で、上流部品サプライヤーとしての同社の受注規模が継続的に拡大します。
経路国産ドローン機体の増産フェーズ到来(陸自国産化率3割引き上げ政策)ドローン向けモーター・センサーのニッチシェアを持つ同社への部品発注が増加(機体1機あたりの搭載数量が多い)売上高・稼働率が中長期で上昇します。
意外な波及

エンプラス6961

根拠エンプラスは高周波部品の品質保証工程に必要な検査ソケット・治具の供給実績を持ちます。攻撃型ドローンの通信制御に高周波フィルター・アンテナモジュール・精密センサーが大量に必要となり、これら部品のMIL規格対応検査工程での治具・ソケット需要が直接増加します。楽天・ヘルシング提携による陸自向け案件の拡大と国産化の進展が、防衛案件向け精密検査設備への投資を加速させ、同社の防衛関連売上が拡大します。
経路防衛ドローン向け高周波部品・精密センサーの調達需要が急増(MIL規格対応品の大量採用)品質保証工程での検査ソケット・治具の発注が増加(部品供給実績が採用障壁を下げる)防衛案件向け設備投資需要を取り込み売上が拡大します。

打撃を受ける可能性がある企業

IHI7013

根拠IHIはガスタービンエンジンを搭載した大型ドローン(最大積載1t・航続距離1,000km)の研究開発を進めていますが、このプラットフォームは物流・輸送用途を主眼としており、ヘルシングの攻撃型プラットフォームとは用途が異なります。陸自向け攻撃型ドローン案件での直接受注機会が限定され、2026年度の防衛ドローン予算約2,773億円のうち攻撃型・偵察型向け配分から外れるリスクが高まります。楽天・ヘルシング提携が陸自の主力プラットフォームとして採用される局面では、競合機会を獲得できない構造となります。
経路楽天・ヘルシング提携により攻撃型ドローンの陸自採用が先行(外来設計プラットフォームが主力化)IHIの大型ガスタービンドローンは用途が異なり陸自向け案件での競合機会が限定(物流・輸送用途に留まる)防衛ドローン予算の恩恵を受けられず、相対的な事業機会が縮小します。

日本電気6701

根拠日本電気は既存の防衛電子システム・指揮統制システムで実績を積んでいますが、ヘルシングのプラットフォームが独自の通信・指揮統制アーキテクチャを持つ場合、既存システムとの統合か代替かという選択を迫られます。外来設計のアーキテクチャが陸自標準として採用されると、同社の既存システムが代替される可能性が生じ、従来の防衛電子分野での受注維持が困難になります。ヘルシング独自プラットフォームの普及が進むほど、同社の防衛電子システムの更新・拡張受注が減少する構造に入ります。
経路ヘルシング独自の通信・指揮統制アーキテクチャが陸自向けに採用(外来設計が標準化)日本電気の既存防衛電子システムとの統合が困難になり、一部案件で代替リスクが発生防衛電子分野の新規受注機会が縮小し、既存システムの更新案件も喪失します。

住友重機械工業6302

根拠住友重機械工業は防衛向け精密加工・製造装置で防衛産業サプライチェーンに関連しますが、楽天・ヘルシング提携によりプラットフォームが外来設計から始まることで、国内設備メーカーの採用は国産化の進捗速度に強く依存する構造となります。国産化フェーズへの移行が遅れるほど、同社の精密加工設備・製造装置の防衛向け受注機会は後ずれし、予算サイクルの恩恵を享受できないリスクが高まります。外来設計主体の初期フェーズでは、同社設備の採用判断が先送りされます。
経路楽天・ヘルシング提携により外来設計プラットフォームが陸自試験導入で先行(国産化は後続フェーズ)住友重機械工業の精密加工設備の防衛向け採用が国産化進捗に依存し受注時期が後ずれ2026年度予算サイクルでの恩恵が限定され、事業機会の実現が遅延します。

富士通6702

根拠富士通は防衛電子システム・通信システムで既存の実績を持ちますが、ヘルシングのプラットフォームが独自の通信・指揮統制アーキテクチャを採用する場合、既存システムとの整合性確保に追加コストが発生します。外来設計プラットフォームが陸自の標準として定着すると、富士通の防衛向けシステムインテグレーション案件でヘルシング側の仕様に適合させるための対応工数が増大し、既存ビジネスモデルの収益性が低下します。新規参入プラットフォームとの競合により防衛電子分野での受注シェアが縮小します。
経路ヘルシング独自アーキテクチャの陸自採用が進展(通信・指揮統制の外来仕様が標準化)富士通の既存防衛電子・通信システムとの統合コストが増大し、新規案件での競合で不利な立場に(仕様適合工数の増大)防衛分野のシステムインテグレーション受注シェアが低下します。

ルネサスエレクトロニクス6723

根拠ルネサスエレクトロニクスは車載・産業向けマイコンで強みを持ちますが、防衛ドローン向けには軍事規格(MIL規格)対応製品の展開が不可欠です。ヘルシングの攻撃型プラットフォームが独自の制御チップ・処理系アーキテクチャを採用する場合、ルネサスの汎用マイコンが採用されず、防衛ドローン案件での半導体受注機会が限定されます。MIL規格対応製品ラインの整備が遅れるほど、2026年度以降の防衛ドローン予算拡大の恩恵を享受できない構造が続きます。
経路ヘルシング攻撃型プラットフォームが独自制御アーキテクチャを採用(MIL規格対応の特殊半導体を優先)ルネサスの車載・産業向けマイコンは軍事規格対応が限定的で防衛ドローン案件での採用機会が縮小防衛ドローン予算拡大(約2,773億円規模)の恩恵が半導体受注に結びつかず、機会損失が発生します。

アマダ6113

根拠アマダは板金加工機械・精密製造装置で国内製造業に幅広く供給していますが、防衛向け精密加工設備の採用は国産化フェーズへの移行速度に直結します。楽天・ヘルシング提携が外来設計プラットフォームを起点とする初期フェーズでは、国内製造装置の採用判断が国産化の進捗待ちとなり、アマダの防衛向け設備投資需要の顕在化が後ずれします。国産化移行が遅延するほど、同社製造装置の防衛案件向け受注機会の実現タイミングが遠のく構造となります。
経路外来設計プラットフォームが陸自試験導入で先行(国産化移行は段階的・長期スパン)アマダの防衛向け精密板金加工設備の採用判断が国産化進捗に従属し受注時期が後ずれ2026年度予算サイクルの設備投資需要を取り込めず、防衛関連売上の拡大が遅延します。
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かぶてぃー(Chainvest編集部)

マーケター・個人開発者 / 投資歴: 2024年〜新NISAで個別株開始

ニュース起点の銘柄発見に課題を感じChainvestを開発。 自腹で実験ファンドを運用し、結果を全公開中。

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